わらべうたを歌いながら遊ぶのに道具がなくてもよい?
指の名前を子どもに伝えるのに、わらべうたを活用したい
わらべうたは、子どもが遊びながら、または家の手伝いをしながら、歌うことで伝え続けられてきました。
地域によって、その土地の文化がわらべうたに反映されていることも多いのです。
この記事を読むことで、わらべうたの以下のことについてわかります。
この記事を書いているのは、わらべうた遊びの講師経験があるWebライターの深海もこです。
わらべうたの講師&レクチャーを行った経験から、この記事を書いています。
指の名前について、「赤ちゃん指」や「お母さん指」ではなく、小指や人差し指と教えるのにも、わらべうたは最適でしょう。
ここからは、さまざまな地域のわらべうたと、その遊び方をお伝えします。
目次
わらべうたの手遊び
わらべうたの手遊びは、一人でも二人でも、何人でも遊べるものがあります。
あなたが幼いときに、聞いたことがある”うた”かもしれません。
テンポは決まっていないので、遊ぶ人に合わせてゆっくりでも、早口にして遊んでもOKです。
両手を合わせた手遊び【関東】
まず両手の平を合わせて、歌いながら該当する指を付けて、離してを繰り返します。
いかがでしたか?それほど難しくないと思いませんか?
同じわらべうたですが、今度は、指を組んでやってみましょう。
薬指を立たせるとき、かなり苦戦しませんでしたか?
他にも、手のひらをテーブルや膝の上に置いて、ピアノを弾くように、歌に合わせて指をトントンと上げたり下げたりする方法もあります。
両手を合わせた手遊び【長野】
関東のと少しニュアンスが異なる手遊びです。
- 「子どものけんかに」小指同士を、付けたり離したりする
- 「親が出て」親指同士を、付けたり離したりする
- 「人さま読んで」人差し指同士を、付けたり離したりする
- 「薬をつけて」薬指同士を、付けたり離したりする
- 「仲直り」中指同士を、付けたり離したりする
両手を合わせた手遊び【岐阜】
関東、長野とまた少し違うニュアンスです。
このわらべうたは、小指から順番にやるのではなく、歌に合わせて指を付けたり離したりします。
- 「子どものけんかに」小指同士を、付けたり離したりする
- 「親がかり」親指同士を、付けたり離したりする
- 「人さん人さん 止めとくれ」人差し指同士を、付けたり離したりする
- 「なかなか止まらん」中指同士を、付けたり離したりする
- 「薬屋さん」薬指同士を、付けたり離したりする
両手を合わせた手遊び【京都】
京都で伝わってきた、手遊びを紹介します。
このわらべうたは、小指から順番にやるのではなく、歌に合わせて指を付けたり離したりします。
- 「子と子とけんかして」小指同士を、付けたり離したりする
- 「親おや同士が腹立てて」親指同士を、付けたり離したりする
- 「人さん人さん聞いとくれ」人差し指同士を、付けたり離したりする
- 「なかなかきかない中指さん」中指同士を、付けたり離したりする
- 「紅差し指のべっぴんさん」薬指同士を、付けたり離したりする
芸者さん文化がある街ならではの「紅差し指・・・」ですね
手のひらと手首を使ったわらべうたの手遊び
指だけではなく、手のひらと手首まで使った遊びがあります。
- 「ここはてっくび」で、手首をつかみます。
- 「ていのひら」手のひらを、もう片方の手のひらでなぞります。
- 「ありゃりゃの」親指を、反対の親指と人差し指でつまみます。
- 「こりゃりゃ」人差し指を、反対の親指と人差し指でつまみます。
- 「背いたか坊主」中指を、反対の親指と人差し指でつまみます。
- 「医者坊主」薬指を、反対の親指と人差し指でつまみます。
- 「お酒沸かしのかんたろさん」小指を、反対の親指と人差し指でつまみます。
昔は、熱燗(お酒)の熱さ加減を、小指を使って確認していましたね。
片方の指でさするわらべうたの手遊び
手の平を上に向けて、もう片方の手の人差し指で、うたの通りに指をなぞります。
- 「赤ちゃん 赤ちゃん なぜ泣くの」小指を、反対の人差し指でさすりながら歌う
- 「姉さん ミルクを 飲んじゃった」薬指を、反対の人差し指でさする
- 「兄さん おもちゃを とっちゃった」中指を、反対の人差し指でさする
- 「母さんお出かけ 戻らない」人差し指を、反対の人差し指でさする
- 「それで 父さん プンプンプン」親指を、反対の人差し指でさする
この遊びだけだと、指の正しい名称を覚えられません。
ある程度分かる年齢になったら、人差し指などを伝えられる、わらべうたの活用をおすすめします!
まとめ:地域によって違う手遊び-わらべうたで指の正しい名前を覚える-
子どもたちに、指の正しい名称を教えるだけではなく、シニアにとっては懐かしいわらべうたで、懐古にもなります。
わらべうたには、決まった遊び方はありません。
歌いながら好きに遊べるのが、わらべうたの良いところです。
おじいちゃん、おばあちゃんの指を、マッサージをしてあげながら歌ってあげると、気持ちいいと思いますよ。
その土地ごとに異なる詞は、わらべうたを通して文化を伝えています。
あなたが幼い時に聞いた歌、思い出したわらべうたがあれば、ぜひ子どもや孫世代に教えてあげてくださいね。
故・谷川俊太郎さんは、マザーグースの翻訳をされていますが、
日本のわらべうたの大切さについて書かれた本を出しています。
わたらべうたで、地域によって異なる数え歌の記事も参考にしてください。